ビジネスメールでうっかり間違えやすい敬語の使い方について、ためになる文章があったのでご紹介します。
今回のテーマは
「~させていただく」の使い方に要注意!
というものです。
尊敬語を重ねない!
パンフレットの入手方法を説明する一文
「パンフレットをご覧になられたい方は、こちらからダウンロードの上、ご覧ください」
さて、いったいどこがおかしいのでしょうか?
最初の「ご覧になられたい方」に注意です。
「パンフレットを見る」の「見る」の尊敬語は「ご覧になる」です。
「見たい人」の尊敬語は「ご覧になりたい方」とするのが適切だそうです。
「ご覧になられたい方」は、尊敬語の「ご覧になる」にさらに尊敬の「~られる」を付け加えている、尊敬語が重なった状態だとか・・・。
正しくは
「パンフレットをご覧になりたい方は、こちらからダウンロードをお願いします」
文末の「ご覧ください」は、その前の文の「ご覧になる」と重なるため、「お願いします」とした方がよりスマート。
または、
「パンフレットをご覧になりたい場合は、こちらからダウンロードしてください」
のように、人を指す「方」から「場合」に変えてもOKです。
尊敬語の重複、注意が必要ですね。
「させていただく」の多用に注意!
次の例文は
「インターネットで貴社のホームページを拝見させていただき、メールさせていただきました」
よくありがちな文章です。いったいどこがおかしいのでしょうか?
この文には、「~させていただき」が続けて使われています。
伝えたいのは「あなたの会社のホームページを見ました」ということです。
「見る」の謙譲語は「拝見する」なので「ホームページを拝見し」とすればいいのですが、「拝見する」に謙譲語「~させていただく」が付け加えられています。
さらに、あとの文にも謙譲語が使われて「メールさせていただきました」となっています。
謙譲語のオンパレードですね。余分な敬語を整理して書き直すと、
「インターネットで貴社のホームページを拝見し、メールいたしました」
または
「インターネットで貴社のホームページを拝見し、ご連絡いたしました」
となります。
「メールさせていただきました」から敬語をはずすと「メールした」となるため、「連絡した」と言いまわしを変えて、謙譲語に変換して「ご連絡いたしました」としてもいいですね。
「~させていただく」を使っておけば敬語らしくなるからと多用しがちですが、じっくり読み返して、整理してから正しい敬語を使うようにしたいものです。
まとめ
尊敬語や謙譲語、正しく使わなければ読み手に違和感や不快感を与えてしまうことにもなります。発信する文章は、書きっぱなしではなく、読み返して、おかしなところがないか十分に確認することを心掛けたいですね。
今回の二つの例文を見て思ったのですが、敬語にしたい場合は、まず敬語を使わない文章を書いてみて、それからひとつづつ敬語にしていくとうまく変換できるのではないでしょうか。
ビジネスメールで使う場合は、それぐらい慎重にした方がいいのかもしれませんね。
それにしても、ホントに日本語の敬語というのは難しいです。
スマートな敬語を使える素敵な大人(もう十分大人ですが…)になりたいものです。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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